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お客様や周りのスタッフの応援が、クライミング選手である自分の力になる

2022/11/28

Profile

田中修太

IFSC世界ユース選手権アルコ2019優勝
その他多数の国際大会出場経験あり

クライミングの選手としてIFSC世界ユース選手権アルコ2019で優勝した田中修太さんは、大学生活の傍ら、2020年からディーボルダリング綱島店でアルバイトとして働いています。キッズスクールで教えたり課題を考えたりお客様に教えたりする経験が、選手としての活動にも活きていると話します。

両親の影響でボルダリングを開始
2019年にはIFSC世界ユース選手権で優勝

――田中さんがボルダリングを始めたきっかけを、教えてください。
ボルダリングが好きだった両親に連れられて、物心ついたときには岩場やボルダリングジムで遊んでいました。小学生の頃はボルダリングだけではなくバスケットボールや体操にも挑戦しましたが、中学生になってからはボルダリング一本に。私が生まれる前から自宅にボルダリング用のウォールがあったので、それを登って練習をしました。
私は新潟県生まれで、当時は近所にボルダリングジムがありませんでした。そのため、両親は週末になると、関東にあるボルダリングジムに連れて行ってくれました。本当に両親には感謝しています。

――ボルダリングのどんな点に魅力を感じましたか?
一番上まで登れたときの達成感ですね。うまく登れないときもありますが、何度もトライをして登れるようになると達成感を覚えます。ほかのスポーツもやってみましたが、ボルダリングが一番楽しいと感じました。

――田中さんは、2019年8月にIFSC世界ユース選手権アルコ2019のリード種目で優勝されています。当時のお話も聞かせてください。
ユースとして出場するのはこの大会が最後だったので、自分の集大成として優勝を目指していました。大会前から「優勝する」と周りにも宣言していたので、有言実行ができ、とても嬉しかったですね。両親を含め、周りの人も優勝を喜んでくれました。

自分の知識や経験を元にアドバイス
お客様が登りきれた瞬間やりがいを感じる

――ディーボルダリング綱島店で働き始めたのは、いつ頃ですか?
2020年12月です。私は関東の大学に通っており、アルバイトをしたいと思っていました。せっかく働くなら、ボルダリングの経験を積むためにもボルダリングジムがいいと考え、ディーボルダリング綱島店を選びました。運営する大器株式会社は大きなボルダリングジムをいくつも展開しているので安心感がありましたし、選手として活動するうえでもバックアップがしっかりしているだろうという気持ちもありました。私にとっては、初めてのアルバイトでした。

――田中さんから見たディーボルダリング綱島店の魅力をお聞かせください。
ボルダリングジムの中には、初心者や中級者向けのウォールしかないところもあります。ディーボルダリング綱島店には、トップレベルの人でも苦戦するような難しい課題もあります。ジム自体が広く、1日いても遊び尽くせないところも魅力の一つです。キッズ用と大人用でスペースが分けられているので、子どもにとっても安全ですし、トレーニングに集中できる環境と言えるでしょう。

――普段のお仕事内容を教えてください。
今は週4日働いており、接客を担当しています。私は人見知りなので、最初は全然自分からお客様に話しかけられませんでした。お客様とコミュニケーションがとれず、なじめない日々でしたが、周りのスタッフがお客様とどんな話をしているのかを見て接し方を学びました。
最近では、自分からお客様に話しかけてアドバイスをしたり、世間話をしたりすることができるようになりました。自分でも成長を実感しています。

――お客様に接するうえで、大切にしている点は何ですか?
接客業なので、一番大事なのはお客様が気持ちよく過ごせるかどうかです。
お客様が初心者の場合、まずは初心者向けのウォールでお客様に合ったものをおすすめします。完登で得られる達成感を味わってもらいたいからです。人によって得手不得手があるので、アドバイスをする際はその人の登り方に合わせるように心がけています。お客様が経験者だった場合は、様子を見て、もし苦労していたら声を掛けに行き、アドバイスをしています。お客様に寄り添いサポートするのが、自分の役割だと思っています。
自分の知識や経験を元にアドバイスをした結果、お客様が登り切って喜んでくれると、私もやりがいを感じますね。

子どもに教える経験を経て
言語化する力がついた

――他にはどんなお仕事をしていますか?
キッズスクールで、小学1年生から6年生に教えています。働き始めた当初は、子どもに慣れていなかったため、どうやって相手をすればいいのか悩みました。上司がいいお手本を見せてくれたので、それを参考にしました。

――お子さんとはどのように関わっていますか?
まずは楽しませることを意識しています。例えば、子どもたちのモチベーションを上げるために、できるかできないかギリギリの課題を出しています。簡単な課題だと「つまらない」と思われてしまうので。また、壁を登るゲームを考えて行ったりもします。楽しいと感じてもらったうえで、登るテクニックを教えています。
私は、これまで登り方を言葉にして説明する機会がほとんどありませんでした。でも仕事では、子どもたちや大人のお客様にも理論的に技術を伝えなければなりません。言語化することが求められます。そのため働き始めてから、伝える技術が身につきました。また、自分がこれまで感覚として身につけていた技術を、理論的に改めて考えるきっかけにもなりました。

――働くなかで得られるものがあったのですね。
仕事が競技に活きている点は、他にもあります。私は課題を考えるルートセットも担当していますが、担当したことでルートをセットするルートセッターの考えもわかるようになりました。大会に出場したときも課題を見て、ルートセッターが選手に求めているものが推測できるようになりました。

――ディーボルダリング綱島店は店舗面積が広い分、多くの課題をつくらなければなりません。大変ではありませんでしたか?
働く前まではルートセットをした経験がなく、最初は1日に5本ぐらいしかつくれずに苦労しました。以前と同じような課題をつくってしまうとお客様に飽きられてしまうので、新しいアイデアも必要とされます。ネタが尽きしてしまうこともありました。
今はボルダリングをしながら、「この動きを取り入れたら面白そうだな」と考えながら課題を考えています。アイデアを詰め込み過ぎると、難しくなりすぎてグレードも上がってしまうので、バランスをとるのも大変でした。壁を見たお客様に「面白そう」と思ってもらえるように、見た目を派手にするなど工夫もしました。

――客層もお子さんから大人まで幅広いので、皆さんに楽しんでもらえる課題を考えるのは難しそうですね。
単にホールドとホールドの間を空けるだけだと、手足の長い男性に有利な課題になってしまいます。そこで子どもでも女性でもトライできるように、誰でもホールドに届くけど持ちづらくするなど複雑な要素を取り入れる場合もあります。ルートセットは考えることがたくさんありますね。
でも、自分がつくった課題をお客様が想定とは違う登り方をしているのを見て、「こういう動きもできるのか」と発見する機会もたくさんあります。人によって登り方が違うので、いろいろなクライミングがあると実感しました。

大会のライブ配信を見て
スタッフが応援してくれる

――職場の雰囲気はいかがですか?
働きやすい良い職場ですね。スタッフもお客様も仲が良く、いい人ばかり。アットホームな雰囲気で、和気あいあいとしています。スタッフはボルダリングが好きな人ばかりで、休みの日にも登りに来るぐらい。最近の大会や他の選手の話をして盛り上がることも多く、楽しいですね。
ディーボルダリング綱島店の課題の中には、私も苦戦する課題もあります。一応、全部の課題は登れるのですが。ボルダリングの場合、ジムでつくった課題以外にもボルダリングジム専用アプリを使って課題をつくって登ることもできます。お客様の中にはアプリで課題をつくっている人もいるので、その課題を一緒にトライすることもあります。楽しいですね。

――目標としているスタッフはいますか?
目標としている先輩がいます。仕事ができるだけではなく、うまく部下をまとめ上げ、部下の力を借りつつ仕事をしている点がすごいと思います。私もそんな先輩のようになりたいです。

――選手としての活動、大学生活、アルバイトと忙しそうですが、両立は難しくはありませんか?
大会の前から大会中にかけては、練習や出場のためにシフトを減らさなければなりません。上司やほかのスタッフがそれを理解してくれているので助かっていますし、おかげで練習に集中できています。シフトが入っている日は仕事の前後に登っていますし、シフトがない日も来て登っているので、登る時間は確保できていると思います。
周りのスタッフは大会をチェックして、大会のライブ配信を見てくれます。私は応援されると頑張れるタイプなので、皆さんの応援が自分の力になっています。

――今後の目標を教えてください。
選手としては、2023年に日本代表になり、IFSCクライミングワールドカップに出場し入賞するのが目標です。
スタッフとしては、もっと初心者のお客様にも常連のお客様にも楽しんでもらえるような課題をつくっていきたいです。教える技術も高めていきたいですね。ゆくゆくは、社員になりたいと思っています。昔に比べるとボルダリングの知名度も上がり、ボルダリングジムのレベルも上がっていますし、当ジムでも新規のお客様も増えています。私はボルダリングジムという最前線で働き、もっとボルダリング業界を盛り上げていきたいです。

 

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